2015年6月6日土曜日

民維合流に立ちはだかる自治労と極右議員



維新の党は19日の両院議員総会で松野頼久幹事長(54)を新代表に選出した。
「わが党は危機的な状況だ。一致団結して乗り切りたい」
 松野新代表は総会でこう述べ、さらにその後の記者会見では「強い野党が必要という声が上がってくる時期があると思う。しっかり結集できるよう準備したい」と野党再編に意欲を見せた。むろん、念頭にあるのは民主党との合流である。
 とはいえ、代表としての任期は江田憲司前代表の任期が切れる今年9月。それまでに具体的な再編スケジュールを示すことができなければお役御免の仮代表となる運命だ。
 試金石となるのは安倍晋三首相が今国会での成立を目指す安全保障法制で野党共闘を主導できるかどうか。
 「気心が知れているので、あうんの呼吸で頑張りたい。安全保障法制のような国論を二分する問題では、徹底的な審議を求めて足並みをそろえたい」
 民主党の安住淳国対委員長代理は20日の記者会見でこう述べている。
 すでに両党は政府案の対案となる「領域警備法案」を共同提出する方向で協議を重ねているおり、実現すれば民維合流の糸口となることは間違いない。
 もっとも言うは易く行うは難し、の民維合併でもある。
  最大の障害は橋下徹大阪市長が率いる大阪グループと民主党の左派グループの存在だ。いよいよ合流となれば、その形がどうであれ準備段階で選挙協力、選挙区調整が必要となるが、安保防衛政策や社会保障政策で対極にある両者の支持層を考えれば、事は容易ではない。
 何より民主党の左派グループを支える労組にとってこれまで選挙でことごとく対立してきた橋下維新グループはいわば招かざる客。労組依存の民主党は左派グループを切るに切れず、いずれ橋下維新グループは比例選挙区の優遇を求めて政策的に妥協するか、あるいは元の地域政党、大阪維新の党に先祖返りするかの選択を迫られよう。
 いずれにせよ国会は26日からいよいよ安全保障関連法案をめぐり本格論戦が始まる。まずは民主、維新両党それぞれが内に抱えるお荷物グループをなだめ手懐けることが先決かと。

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