2012年9月30日日曜日

御輿はやっぱり軽かった自民党議員が選んだ新総裁


神輿はやっぱり軽かった自民党議員が選んだ新総裁

 安倍晋三元首相が新総裁に選出された。各候補の獲得票数は一回目が石破茂前政調会長199(地方165、議員34)、安倍晋三元首相141(地方87、議員54)、石原伸晃幹事長96(地方38、議員58)、町村信孝元官房長官34(地方7、議員27)、林芳正政調会長代理27(地方3、27)。決選投票は安倍氏108、石破氏89の結果となった。
 地方票で圧勝した石破氏だが、議員票は当初から懸念されていたとおり、脱派閥を訴え、長老支配を批判したことが裏目に出たようだ。逆に石原氏は、派閥長老の支持を得たことで地方票に逃げられてしまった。その間隙をついて反石破の議員票と反石原の地方票を取り込み、漁夫の利を得たのが安倍氏の勝因である。
 とはいえ近い将来、政権復帰が確実視される中での総裁選であれば、党内基盤が脆弱な石破氏に党運営を委ねるのも冒険がすぎよう。その意味では安倍氏を選んだ議員のバランス感覚を否定するものではない。
 いずれにせよ、本欄一押しの町村信孝元官房長官が早々姿を消してしまえば、誰が新総裁に選出されてもドングリの背比べのレベルである。
 いやいや、自民党議員にとっては担ぐ神輿は軽い方が使い勝手がいいに決まっている。そうであれば、議員票が小煩い石破氏ではなく安倍氏に向かったのも頷けよう。
 案の定、安倍氏を担いだ面々のさっそく始まったポスト争い。とりわけ、安倍氏擁立にいち早く動いた中川秀直元幹事長、甘利明元経済産業相、塩崎恭久元官房長官、菅義偉元総務相の四人による幹事長争奪戦が見物である。
 勝ちが見えた次期衆院選を幹事長として取り仕切ればカネと人事は思いのまま。野党暮らしの3年間の苦労を知らずに、ラクして政権与党の幹事長である。これほど美味しい話はない。だが、安倍氏がこれを許して4人を重用すれば、党内の反発は必至だ。とりわけ、
安倍勝利の最大の功労者である麻生太郎元首相の怒りは火を見るより明らかだ。
 この4人には雑巾がけがお似合いである。安倍新総裁には、野田政権を早期解散に追い込み、政権復帰をはたすための骨太の人事を期待したい。
2012.9.26  築地にて

2012年9月28日金曜日

自民党総裁選で成るか古賀・青木の安倍・麻生包囲網

 自民党総裁選はいよいよ大詰め、石破茂前政調会長と石原伸晃幹事長、安倍晋三元首相の3候補が三つ巴の激しい戦いを繰り広げつつ、26日の投開票へとなだれ込む。
今現在、各種報道では地方票300のうち40%、120票以上を石破氏が固めたとされているが議員票を合わせた一回目の投票で過半数を得る情勢にはなく、上位2候補が議員票200のみで争う決選投票に駒を進めることになる。
そこで頭の体操してみたい。決戦投票の組み合わせは、石破VS石原、石原VS安倍、安倍VS石破の3通りだ。
勝敗を決するのは決選投票に残れなかったいずれかの候補と町村信孝元官房長官、林芳正政調会長代理の各陣営が握る票の出方である。
そこでたとえば5人の候補を対中外交、尖閣問題への対応で色分けすると、安倍、石破両候補は離党防衛のために緊急展開できる海兵隊の創設を主張する。石原、町村、林の3氏もこれを否定しないが、まずは外交努力を優先するべきとの立場だ。
もう一つ、対野田政権との間合いについて、石破、町村、林の3候補が3党合意に基づく「社会保障制度改革国民会議」の早期設置や秋の臨時国会での公債特例法案処理に前向きな姿勢を示しているのに対し、安倍、石原両候補はあくまで早期解散総にこだわり対決姿勢を強調する。
さて、こうなると安保外交で主張が重なる安倍、石破両候補だが、野田政権との間合いでは安倍氏は石原氏と、石破氏は町村、林両氏と近い。
そうであれば例えば安保外交で似たもの同士の安倍VS石破の場合、野田政権との間合いからして石原氏は安倍に、町村、林両氏は石破氏の支援に回ることになるのだが、そうならないところが自民党政治の分かり難いところだ。
まずもって石原支援に回った古賀派会長の古賀誠元幹事長、山崎派会長の山崎拓元幹事長、額賀派オーナーの青木幹雄元官房長官の3人は、安倍氏の後ろ盾になっている麻生太郎元首相と犬猿の仲だ。そして何より石原氏自身が「平成の明智光秀」と口汚く罵られては、安倍氏の支援に回ることは有り得ない。石破氏や町村氏も同様に麻生元首相の口撃の被害者であり、古賀派に所属する林氏も含めて安倍―麻生包囲網が形勢されることになろう。
これが安倍VS石原になっても大差ない。石破陣営から一部、安倍氏に流れるだろうが、四方敵に回してしまった麻生氏の存在がネックとなり安倍票は言われているほどには伸びない。
あるいは当初の予想どおり、石原VS石破となった場合は町村、林両陣営が派閥実力者の支援を受ける石原氏の支援に回るのは既定路線だ。党内基盤の脆弱な石破氏が勝つとすればやはり、地方票で石原氏に圧倒的な差をつけるしかないのだが、いざ。
2012.24 築地にて

2012年9月25日火曜日

タカ派右翼の街宣活動と化した自民党総裁選の勘違い


 自民党総裁選で本欄イチ押しの町村信孝元官房長官が体調不良で緊急入院してしまった。病状は不明だが、総裁選について町村氏本人はなおも意欲を見せているそうだ。
 だが、健康不安を抱えていては、野党第一党を率いて次期衆院選は戦えまい。残念だが、ここはいったん兵を退き、病気療養に専念することをお勧めする。
 さて、そうなると総裁選の構図はガラリと変わってくる。当初、町村派が分裂選挙に突入したことで額賀、古賀、山崎派の支援を受けた石原氏が議員票で有利との見方がされていた。
 また、地方票300は直近の世論調査通りだと、石破茂前政調会長が120票、残り180票を石原伸晃幹事長と安倍晋三元首相がそれぞれ90票ずつ分け合い、両氏が決選投票進出をかけて2位を争う展開だが、町村支持の30票の行方次第では大波乱もありだ。
 漏れ伝えられるところでは、町村派のオーナーである森喜朗元首相は派閥分裂を回避するため安倍氏を支持するそうだ。
 安倍氏の議員票は麻生、高村派を加えて40票前後だが、これに町村支持の30票がそっくり上乗せされれば一回目の投票で安倍氏が本命石原、対抗石破を抑えてトップに立つことになる。さらに言えば2位、3位連合を模索していた安倍、石破両氏が決選投票で争うことにもなりかねないのだ。
 それが党内民主主義の結果であれば致し方ないが、どちらが勝つにしても自民党のタカ派路線はより鮮明になることだけは確かである。「選挙の顔」としても悪くはない。
 ただ時節柄、しょうがないにしても領土問題で勇ましい言葉を連呼するだけの総裁選にはどこか物足りなさを感じてしまうのである。
 街頭に立つ総裁候補たちが馬鹿丸出しにタカ派右翼度を競い合っているようでは、国民もシラけよう。もとより、自民党の政権復帰は望むところである。それは自民党が持つ保守政党の懐の深さと手堅い政権運営を期待してのことだ。勘違いしないでほしい。
2012.9.19 築地にて

2012年9月20日木曜日

自民党総裁選の動向調査で産経新聞に安倍票水増し疑惑浮上

 週明け大手各紙が報じた自民党総裁選の動向調査が興味深い。とりわけ、産経新聞社は国会議員199人のうち安倍晋三元首相(57)は50人近くの支持を集め、石原伸晃幹事長は40人以上を確保、続く石破茂前政調会長(55)は30人以上、町村信孝元官房長官は約30人を固め、林芳正政調会長代理(51)は20人を超す支持を集めたとしている。
 事前の予想では党重鎮、派閥長老の支持を得た石原氏が議員票で有利とみられていたが、産経の調査どおりなら、地方票で優勢が伝えられている石破氏と安倍氏が石原氏を抑えて決勝に進出する可能性が出てきたわけだ。産経はこれを「安倍氏 議員トップ」の見出しを掲げ、喜々として伝えている。
 それはそれでけっこうな事だが、いったいどんな調査を行ったのか気になるところだ。何より産経の報道が正しければ、各候補の支持票を単純に足し合わせて170人以上、
つまり衆参両院の自民党所属議員のほとんどがすでに支持候補を決めていることになる。だとすれば、議員一人ひとりが産経の調査にだけバカ正直に答えたのか。そうでなけれ
ば、取材した記者なりの判断基準を示さなければ客観性が担保されない。あるいはどちら
でもないとすれば、安倍元首相にゲタを履かせたヤラセ記事か。
 これに対して読売、毎日の2紙はとりあえず地方票の動向に焦点を当てている。
 読売は自民党員と確認した1640人に回答を得た(電話調査)として石破37%、安倍21%、石原20%、町村6%、林2%の結果を報じている。
 毎日は全国世論調査の自民党支持層を対象にした調査で石破38%、安倍29%、石原19%、町村5%、林3%だった。石破氏の有利は動かないが、石原、安倍が決勝進出を争う展開である。こちらの調査はまだ信用できる。
本欄がイチ押しの町村氏はキャリア、識見、安定感で他候補の追随を許さないが、残念ながら支持は伸びていない。目先、「選挙の顔」にならないとの評価だろう。同じ理由で出馬断念に追い込まれた谷垣総裁が投じる一票に注目したい。
2012.9.17 築地にて

2012年9月15日土曜日

安倍元首相は自民党より維新の総裁を目指したらどうか

「6年前総理に就任し、病気のためとはいえ、職を辞することにした。心からおわびしたい。この5年間、責任をどう取るべきか考えていた。全身を投げ打って立ち向かえとの同士の声にこたえたいと決断した」
自民党の安倍晋三元首相(町村派)は12日の記者会見でこう述べ、総裁選への出馬を正式表明した。13日には参院議員の林芳正政調会長代理(古賀派)が出馬会見を行った。
 これにてポスト谷垣の総裁選は石原伸晃幹事長(山崎派)、町村信孝元官庁長官(町村派)、石破茂前政調会長(無派閥)と合わせた5人の有力候補が出揃ったことになる。
それにして理解に苦しむのが安倍氏の出馬である。お詫びし、責任を感じているのであれば、選ぶべき道は他にあろう。
 安倍氏は記者会見で「日本の領土領海、日本人の命を断固として守る。憲法改正に取り組み、国民の手に憲法を取り戻す」とも述べていた。それならば、安倍氏じゃなくても、と言いたくなる。
 それにどう贔屓目に見積もっても、この3年間の谷垣路線を否定する安倍氏に勝ち目はない。一回目の投票で石原、石破両氏に大差を付けられるようなら政治生命すら危ぶまれよう。
 あるいは勝敗を度外視しての出馬であれば、橋下徹大阪市長が率いる「日本維新の会」に合流する手は残されている。
「日本維新の会」にはすでに民主党の松野頼久元官房長官や自民党の松浪健太衆議、「みんなの党」の小熊慎司参議など7人が参加を表明、さらに次期衆院選には東国原英夫前宮崎県知事や中田宏前横浜市長らの出馬が取り沙汰されている。いずれ劣らぬクセ者ゲテ者ばかりの政党になりそうだから、元首相の安倍氏が合流すれば、党首の座は約束されたようなものだ。憲法改正に好きなだけ取り組んだらいい。それに安倍氏が党首になれば、きっと尖閣や竹島に政党支部を置き自ら先頭に立って日本の領土領海を守ってくれるはず。そしてついには近い将来、尖閣、竹島出身の国会議員が誕生することになるかもしれない。
安倍氏の政治手腕に期待するところである(笑)。

2012年9月13日木曜日

谷垣不出馬で党重鎮が批判した安倍元首相のどのツラ下げての出馬表明

 案の定、自民党の谷垣禎一総裁が出馬辞退に追い込まれた。民自公3党路線で消費税増税の大業を成し遂げたにもかかわらず国会終盤、これを否定する問責決議案に同調して自ら再選の芽を摘んでしまった。「ウオンゴール」である。
「執行部の中から(石原伸晃幹事長と)2人が出るのはよくない。誰が次の総裁になっても政権奪還の路線と3党合意を軌道に乗せる仕事をはたしていきたい」
 谷垣氏は10日の緊急記者会見で不出馬の理由をこう述べている。残念だが致し方ない。
 さて、こうなると総裁選の構図はガラリと変わる。
自民党所属議員がこの谷垣氏の言葉を重く受け止めるなら、まずは3党路線を真っ向から否定する安倍晋三元首相の再登板は論外である。
谷垣氏と同じ京都選出で3党合意を牽引した伊吹文明元自民党幹事長も「あと一歩で首相というときに3年間、何も言ってこなかった人が総裁選に名乗り出てくるのは違うんじゃないか」と言う。名指しは避けているが、安倍氏の出馬表明を批判してのものだ。
逆に言えば、谷垣後継の有資格者は石原幹事長、石破茂前政調会長に加え、目立たないが伊吹氏と共に3党合意に尽力した町村信孝元官房長官の3人。ただ、町村氏についてはキャリア、実力申し分ないが、選挙の顔としては石原、石破に見劣りするから事実上、この2人に絞られる。どっちが勝っても自民党の世代交代を印象づける総裁選になるから悪くはない。
ただ、周知のとおり石原氏は町村派オーナーの森喜朗元首相や額賀派オーナーの青木幹雄元官房長官、派閥会長の古賀誠、山崎拓両元幹事長など党実力者の支持を満遍なく得ており、加えて谷垣氏の後継指名を受けて基礎票で石破氏を圧倒する。
石破氏がこの劣勢を跳ね返すには300の地方票で過半数を得るか、石原氏にダブルスコアの差をつけることが絶対条件だが、ハードルは高い。石破氏が目指す脱派閥政治は正しいが、理想と現実は別ものである。
2012.9.10 築地にて

2012年9月8日土曜日

自民党総裁選で”スネに傷”の安倍元首相は石破前政調会長を支援したらどうか


 安倍晋三元首相は5日、自民党総裁選出馬に向けて立ち上げた「新経済成長戦略勉強会」の設立総会を開いた。
 注目された参加者の数は衆参あわせて計47人。この数字がそのまま総裁選の得票に結びつくわけではないが、同じ町村派から出馬に意欲をみせる同派会長の町村信孝元官房長官や再選を目指す谷垣禎一総裁ら他の有力候補にとってはプレッシャーだろう。
 あるいはこれに怖じ気づいた町村、谷垣両氏が不出馬となれば、総裁選は安倍氏と石破茂元防衛、石原伸晃幹事長との三つ巴の戦いとなる。
 石破氏はすでに20人の推薦人を確保しており、国会会期末となる今週末にも出馬表明する構えだ。
 また、石原氏は4日、出身派閥・山崎派の山崎拓会長との会談で「谷垣総裁が立候補しなかった時は立候補させてほしい」と述べ、総裁選出馬に理解を求めた。
 安倍、石破、石原の3氏はタカ派に分類されるが3者3様、一長一短あるあるが、安倍氏は首相として臨んだ前回の参院選に敗北し、腹痛で政権を放り出した記憶が生々しい。余計なお世話かもしれいが、石破氏と政策が近く、支持層が重なり合うのであれば、今回は石破氏の支援に回ってはどうか。
 まあいい。総裁選の構図がどうであろうと野田佳彦首相の続投が既定路線の民主党の代表選よりはマシだ。
 対抗馬に名前が上がっている原口一博前総務相や山田正彦元農相あたりだと話にならない。どうせなら、民主党結党の原点を思い出すため、鳩山由紀夫元首相と菅直人前首相に再出馬をお願いしたらどうだろう。
 もちろん皮肉だが、話のついでにもう一つ。橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」が国政進出でもめている。
 維新の会は政党要件を満たすため、民主党の松野頼久元官房副長官や自民党の松浪健太衆議ら5人以上の現職国会議員を集めて近く新党を結成する予定だが、これに大阪府議会議員ら結成当初のメンバーが次期衆院選の候補者選定も含め「誰が何を決めているのかさっぱりわからない」と反発。各種世論調査の好調な支持率が、「大阪維新の会」の足並みを乱すとは皮肉なものだ。
 もっと言えば、野田首相が今国会会期末の今週末、解散総選挙に打って出るとの話もあった。そうなれば、現職国会議員は即刻失職するから「大阪維新の会」の国政進出は阻まれ、谷垣総裁も続投できたのだが。
 
 

2012年9月6日木曜日

自民党総裁選は石原伸晃VS石破茂が面白い

 自民党の谷垣禎一総裁は3日、出身派閥(古賀派)の古賀誠元幹事長との会談で「自民党をもう1回国民に信頼される党にしたい。最後の詰めは私自身の責任でやらなければならない。3党合意も軌道に乗せるところまでは責任をもってやりたい」と述べ、総裁再選への協力を要請した。
先に3党合意を否定する問責決議案に同調しておきながら、何を今さらの責任か。古賀氏はその場で「今回は思い切って若い人を支持したい」と断った。当然である。
 前日のテレビ番組では、早くから谷垣氏の再選支持を表明していた町村派オーナーの森善朗元首相にも「谷垣氏にも限界があるのではないか。ガラッとボクの気持ちは変わった」と三行半を突きつけられている。党内最大派閥の町村派と第2派閥の古賀派に背中を向けられては、再選の可能性は限りなくゼロに近い。
首相のイスを目の前にして気の毒だがこの際、潔く身を退いてはどうか。世代交代を促すことが、唯一残された谷垣氏のとるべき責任である。
心配はいらない。民主党と違い、自民党のポスト谷垣世代は人材が豊富だ。3党合意の谷垣路線を引き継ぐのであれば、石原伸晃幹事長が適任だろう。小泉内閣の国交相として道路公団の分割民営化を成し遂げた実績もある。古賀元幹事長や森元首相ら党内実力者のウケもよく、安定した政権運営が期待できそうだ。
対抗馬は石破茂前政調会長辺りか。安保防衛の専門家で、小泉、福田両内閣で防衛大臣(長官)、麻生内閣では農林相を務めた。政治キャリアは申し分ないが、谷垣氏同様、党内基盤が脆弱だ。課題は基礎票の上積みである。
いずれにせよ、総裁選のカギを握るのは町村派の動向だ。同派からは会長の町村信孝元官房長官と安倍晋三元首相の2人が出馬の構え見せており、両者譲らない。安倍元首相は5日、派閥横断に60人を集め「新経済成長戦略勉強会」の初会合を開く予定だが、町村派内からの参加者は10数名に止まる見込みだ。これでは石破氏と同様、基礎票の劣勢は否めない。だからだろう、決戦投票になった場合に備え、政策、支持基盤が重なる石破氏との連携を模索する。しかし、そうなれば町村氏は逆張りで石原氏と手を結び対抗してくるはず。結論を言えば、決戦投票は衆参両院議員200票で決まるから安倍、石破両氏が連携してもまず勝ち目はない。相変わらずの派閥談合政治だが、これが今現在、自民党総裁選の客観情勢である。
2012.9.3築地にて