2012年6月28日木曜日

小沢グループが消費税引き上げに反対なら造反ではなく、野田首相の代表再選を阻止するのが筋

 国会は26日、衆院本会議で税と社会保障の一体関連法案を圧倒的多数で可決の運びとなった。当初、21日の採決を明言していた野田佳彦首相は前日の税と社会保障の一体改革特別委員会で「民主党内の手続きなどもいろいろあった。努力したつもりだが、日程がずれたことはおわびしたい」と陳謝したが、結果オーライである。
 採決前、多くのメディアが民主党内の造反議員の票読みを競っていた。小沢一郎元代表が54人以上の造反議員を引き連れ新党を結成すれば、民主党は過半数割れして少数与党に転落することになるが、それはそれで結構なことだ。
もっとも、採決前日に電話をもらった法案反対派の某有力議員は、小沢グループの新党結成の動きに批判的だった。
当然である。今、離党したからといって結果は変わらないし、新党結成に参加してもその先に展望があるわけでもない。何より消費税が第一段階の8パーセントに引き上げられるのは14年4月である。まだ、ずっと先の話だ。本気で引き上げを阻止したいのであれば、チャンスはいくらでもある。
まずは9月の民主党代表選で野田代表の再選を阻止することだ。消費税増税反対派が勝てば、民主、自民、公明の3党合意を白紙に戻した上で民意を問えばいい。そうすれば、民主党は比較第一党の地位に止まることができるかもしれない。と、こんな慰めにもならない言葉を投げかけたのだが。
それにしても愚かしいのは民主党の小沢一郎元代表とその仲間たちだ。小沢夫人の書簡と称する怪文書を週刊文春が報じたのは周知のとおりだ。夫人の書簡については、ねつ造疑惑を追及する民主党の有田芳生参院議員と今週発売の「週刊スパ」で対談しているから、参考にしていただきたい。内容は荒唐無稽だが、夫婦仲違いは事実だから、小沢氏は反論できないでいる。この人の場合「沈黙が美徳」でなく、自分に都合の悪いことをしゃべらないだけだ。それでいったいどんな新党を結成するというのか。お笑いである。

2012.6.25 築地にて


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