2012年7月3日火曜日

大義なき小沢一郎の造反劇


東京スポーツ「永田町ワイドショー」2012年6月29日号

消費税増税法案が圧倒的多数で可決されたことは周知のとおりだ。賛成が363票に対し、反対96票に止まった。国論を二分する法案であれば、不平不満渦巻くのは当然だが、ねじれ国会の中で民主、自民、公明3党が与野党の立場を乗越え、知恵を絞り、ようやくたどり着いた国会の議決は重い。
何が言いたいのか。野田佳彦首相にはお分かりだろう。そう、政権与党の一員でありながら、党議拘束に逆らい堂々と反対票を投じた民主党の小沢一郎元代表とその仲間たちの処分問題である。
「一体改革の3党合意の信頼が崩れた。民主党内の問題ではない。ケジメをつけないと今後の審議も議論もできない」
 自民党の大島理森副総裁は27日の講演でこう述べ、造反議員への厳正処分を求めている。実際、消費税増税関連法案は衆院を通過したものの、参院の審議入りは来週以降に先送りされてしまった。このままズルズルと処分を先送りすれば、国会運営の障害になることは間違いない。
もっとも、他党に口出しされるまでもなく、同日に行われた民主党の臨時常任幹事会でも厳正処分を求める声が相次いでいる。
党分裂を怖れて処分を甘くすれば、それこそ民主党内が収まるまい。棄権、欠席議員はともかく、反対票を投じた議員のうち、採決前に離党、新党結成を宣言し、さらなる造反を企てる小沢グループを野放しにしたのでは政権与党の責任を放棄したのも同然だ。少なくとも小沢元代表やグループ幹部ら謀反を企て煽動した連中は、斬首に値しよう。
マスコミ発表によれば、小沢元代表の呼びかけに応じ離党、新党結成に応じたのは衆参合わせて60人規模と言われているが、怪しいものだ。
親分が晒し首になれば、その多くが怖じ気づき寝返るはず。それでも小沢元代表と共に死地へ旅立つというのなら止める術はない。野田首相もここまできたら民自連立に突っ込んでいくしか道はないと覚悟を決めることだ。

2012.6.27 築地にて

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