2014年9月9日火曜日

大山鳴動して「石破幹事長」を外しただけの内閣改造


内閣改造・党役員人事をめぐるマスコミ各社の報道合戦も残すところあと1日。連日、ご苦労なことである。実際のところはフタを開けるまではっきりしたことは誰にも分からないが、それまでは自薦他薦、身贔屓含めて国民有権者は馬券を買うごとく、マスコミの人事予想を楽しんだらいい。それも一つの政治参加である。

 最大の目玉人事となるのは小渕優子元少子化担当相の処遇であろうか。1日付産経新聞は「入閣が有力になった」と伝え、これにつられるように前日付で「幹事長起用の方向」と報じていた読売新聞がこの日は「起用できるかどうかが焦点だ」と軌道修正。さらに小渕氏の幹事長起用が見送られるとすれば「青木幹雄元幹事長の意向による」との言い訳まで準備する念の入れようだ。つまり、幹事長への起用は誤報ではないと言いたいのである。

ちなみに同日、朝日新聞はデジタル版で「3役か、閣僚で起用」として、3役であれば「政調会長か、総務会長が有力」と報じている。読売への対抗心が垣間見えよう。やっぱり「本当のところはよく分からない」のである。

注目人事で言えば、ポスト石破の幹事長人事について各社はどう報じているだろうか。

29日付毎日新聞が「党内で人望がある」との理由から河村建夫選対委員長の名前を真っ先にあげ、また首相と同じ町村派出身で「首相を裏切らない」細田博之幹事長代行の起用も取り沙汰されると報じている。一方で本欄がかねてより有力視してきた二階俊博元経済産業相については各派閥や党OBとパイプが太いことを理由に否定的な見方を示している。

それでも二階氏の処遇は隠れた焦点であることに間違いなく、同紙は31日付で自信あり気に総務会長起用の方針を「安倍首相が固めた」と報じている。

そういえば31日付読売新聞は小渕氏が幹事長を受けない場合として、すでに安倍首相が続投を明言している甘利明経済再生相の起用というウルトラCを持ち出していた。あるいは小渕幹事長が実現した場合には毎日新聞が二階氏の起用を報じている総務会長に谷垣禎一法務相が就任する可能性を指摘。稲田朋美行革担当相の政調会長起用説を流布したのも確か読売新聞だったような。いったいどんな豪華な顔ぶれが並ぶやら。大山鳴動して「石破幹事長を外した」だけに終わりそうな気がしないでもないが。

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