2013年4月27日土曜日

安倍・麻生コンビのタカ派路線を批判する古賀誠元幹事長ら大物引退議員の何を今さら

 麻生太郎副総理兼財務相が率いる麻生派(34人)の政治資金パーティーが26日、都内のホテルに約2500名を集めて開催された。
 来賓として挨拶に立った盟友の安倍晋三首相は、来年度予算の成立にメドをつけてひと息ついた国会審議を振り返り「2人で力を合わせて乗り越えている。時にはヒヤッとさせながらも、最後は答弁を締めて頂いている」と述べ、会場を盛り上げた。安倍―麻生コンビの権力絶頂を誇示するひとコマである。
 とりわけ、麻生氏にとって安倍氏との親密ぶりをアピールする意味は大きい。
「安倍内閣を作った功労者を一人挙げれば、麻生副総理だ」
 とは、これも来賓として招かれた大島派出身の高村正彦副総裁の挨拶だ。だからこそ
逆に麻生氏に対するやっかみも出てこよう。自民党内では早くも参院選挙後の内閣改造、党役員人事を睨んだ党内各派のさや当てが始まっており、今後、麻生氏の「ヒヤッとする」言動を安倍政権のお荷物としてヤリ玉に上げるメディアがあるとすれば、こうした反麻生勢力の仕掛けだと見てまず間違いない。
 もちろん、そのことは麻生氏も重々承知の上、昨年秋、本欄がいち早く報じたとおり大島派(12人)との合併で、安倍首相の出身派閥の町村派(82人)、額賀派(51人)に次ぐ規模を背景にして反麻生勢力に対抗する。さらに町村派と合わせ128人の勢力となれば、かつての自民党で主流派を形勢した田中・大平、あるいは竹下・安倍の派閥連合に及ばないまでも安倍―麻生コンビの権力基盤は盤石となる。
 一つだけ不安材料があるとすれば麻生氏がポスト安倍に名乗りを上げた時だ。まだ先の話だが、腹にイチもつ抱える額賀、岸田、石原の3派が嫌々ながらも石破茂幹事長を担ぎ出せばいい勝負だ。
引退したとはいえ青木幹雄元官房長官、古賀誠、山崎拓両元幹事長が、それぞれこの三派の事実上のオーナーであることに変わりはない。昨年秋の自民党総裁選で安倍―麻生コンビニ敗れたものの、これに野中広務元幹事長も加わり国会近くに陣を構え、陰に陽に安倍政権のタカ派路線を批判して復讐心を露わにしているそうだからすさまじい権力欲だ。はたして勝鬨をあげることができるかどうか。今から楽しみだが、それまでどうかお元気で。

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